サアディーヤとはサアドゥッディーン・ジバーウィーを名祖とする、スーフィーの流派・教団(タリーカ)の一つで、シリアに生まれ、やがてトルコなどにも広まった。この写本はサアディーヤの儀礼書の前後に、若干の解説が書き込まれたもの。儀礼における一部のアラビア語の引用以外は、オスマン・トルコ語で書かれている。(1)サアドゥッディーン・ジバーウィーの血統についての解説。(2)『後継の集い』サアディーヤにおけるハリーファ(後継者ないし高弟)任命の儀式の手順を述べたもの。(3)サアドゥッディーン・ジバーウィーのスィルスィラ(師伝の系譜)と、カスィーダ(頌詩)の註釈。