Versailles et les deux Trianons
Versailles et les deux Trianons
Nouvelle description de la ville de Paris
Nouvelle description de la ville de Paris

パリはセーヌ川に浮かぶシテ島を中心に、中世以降フランスの首都として、またヨーロッパ最大の都市として大きな発展をとげてきました。

現在のパリを特徴づける都市の構造は、19世紀のナポレオン3世とオースマン男爵による大改造によって決定されたといわれます。都市の骨格をなすルーブル宮から凱旋門に至る中心軸や上下水道、緑地、広場が整備されたオースマン時代の改造のほかにも、現在にいたるまで幾多の都市計画が実践され、歴代国王や王室建築家によって蓄積された数々の歴史的記念建造物や古い街区の改修・保存と、近代的な改造計画とが並行して行われてきました。幾度もの改造を経たパリには、ローマ期から中世、近・現代にわたる、すべての時代の建築が存在し、そのような建築が構成する都市にみられる新旧の調和や多様性が、パリ、フランスの最大の魅力であるといえます。

京都大学附属図書館では、平成元年度と10年度に、18世紀から20世紀にかけてのパリ及びその周辺の王宮、城館、教会堂などの、建造物、都市街路、広場、名所、景観等に関する資料を、全国共同利用図書購入費(大型コレクション)の配当を文部省から受け購入しました。

建築史・技術史のみならず、フランス近代歴史学、都市史、文化史、地誌を研究する上で有用とされる資料で構成された本コレクションの中から、平成元年度分のうち本館で貴重書に指定されている6点、平成10年度分については木版画や精密な銅版画、青写真をはじめ、都市図や建造物の特徴的な図版を豊富に含んだ資料を中心に紹介します。

参考文献

  • 加藤邦男[著]『「18世紀フランス建築・都市資料」平成10年度全国共同利用図書資料(大型コレクション)』静脩:京都大学附属図書館報 Vo.36 No.4(2000年 京都大学附属図書館)
  • 加藤邦男[著]『パリ市歴史・地誌関係資料コレクション』静脩:京都大学附属図書館報 Vo.28 No.1(1991年 京都大学附属図書館)
  • 元岡展久著『パリ広場散策 : 美しき首都の成り立ち』(1998年 丸善)
  • 宇田英男著『誰がパリをつくったか』(1994年 朝日新聞社)
  • 松葉一清著『パリの奇跡 : メディアとしての建築』(1990年 講談社)
  • ジャン=ロベール・ピット編 ; 木村尚三郎監訳『パリ歴史地図』(2000年 東京書籍)
  • 森枝雄司写真・文『パリ建築たんけん』月刊たくさんのふしぎ第117号(1994年 福音館書店)
  • 太田静六著『ヨーロッパの宮殿』(1999年 理工図書)
  • 前川道郎著『聖なる空間をめぐる:フランス中世の聖堂』(1998年 学芸出版社)
  • J.C.ル=ギューイラスト・文 ; 飯田喜四郎訳『ヴェルサイユ宮:華麗なる宮殿の歴史』(1992年 西村書店)
  • J.C.ル=ギューイラスト・文 ; 飯田喜四郎訳『ルーヴル宮:パリを彩った800年の歴史』(1992年 西村書店)
  • 事典 現代のフランス 増補版(1997年 大修館書店)
  • 西田雅嗣編『ヨーロッパ建築史』(1998年 昭和堂)
     

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