Illustrations and descriptions of the plants which compose the natural order Camellieae, and of the varieties of Camellia japonica, cultivated in the gardens of Great Britain ツバキ類および英国で栽培されているツバキの変種の図説

ツバキは古くから日本や中国で愛好され、園芸品種も作られていたが、18世紀にもたらされたヨーロッパでも非常に人気があり、数多くの品種が開発された。この本は、その長い表題が示すように、18世紀前半にイギリスで栽培されていたツバキ属のいくつかの野性種と、ヤブツバキ(Camellia japonica)の園芸品種の図説で、巻末には栽培や維持方法などの実用的な解説が加えられている。
著者のブーズ (William Beattie Booth、 ?-1847) はツバキ類のエキスパートとして知られていた。図版は、チャンドラー (Alfred Chandler、 1804-1896) の原画に基づく手彩色のリトグラフで、アラビアゴムと思われる塗料で光沢と立体感が与えられている。
いくつかの図版で塗料に亀裂と養生紙の付着が見られたため、古書・美術品修復の専門業者(株式会社 大入)に修復を依頼し、再製本前にディジタル化をおこなった。(修復の費用:秋本基金)

(解説: 疋田努,井上敬 / 協力: 永益英敏,山極寿一)