レコードID
RB00020075
言語
日本語
冊数
1
形態・版情報
縦161cm×横192cm
写刊の別
写
内容記述
本図は,当室賀コレクションのなかで最もよく知られた図の一つであり,近世の仏僧による数少ない大型の手書き南瞻部洲(なんせんぶしゅう)図である。類似の図としては,神戸市立博物館蔵の南波松太郎旧蔵図が著名であり,ともにカブラ型もしくはうちわ型ともいうべき形状を示している。これは『倶舎論』がいう逆三角形型の南瞻部洲(なんせんぶしゅう)の形状を示したものであり,玄奘のたどった道のりや阿耨達池(あのくたっち)が描かれている点で,本図は中世的な天竺図を継承したものである。しかし海岸線には屈曲があり,インド半島の先端が尖っていること,中国やインドシナ半島が比較的大きく描かれている点をみれば,近世に伝えられたヨーロッパ製世界図に触発され,中世的な天竺図を再生させようとしたものであることがわかる。なお本図の作製者については仏僧宗覚(1639-1720)であるとも推測されている。宗覚は,中世的な五天竺図の写本や,須弥山(しゅみせん)を中心とする4大陸を描いた地球儀などを残している。【2-77】(解説の出典:「日本の西方・日本の北方 -古地図が示す世界認識- 京都大学附属図書館所蔵室賀コレクション古地図展」)
注記
軸装/手書・筆彩; 本紙: 137cm×154cm; 標題は箱書きによる
請求記号
室賀/YG/19/2-77
登録番号
RGTN96081875
所蔵
京都大学附属図書館 Main Library, Kyoto University
コレクション
ピックアップ
このページへリンクする際は、以下のURLをご利用ください。