吉田松陰書翰 2巻

巻1: 来原良藏宛て。嘉永5年(1852) 6,7月頃。『吉田松陰全集』(大和書房版)には、「来原良三に復する書」として、第六巻詩文拾遺に収められている。文中に昨冬水戸で会沢正志斎と会い、会沢に「身皇国に生れて、皇国の皇国たる所以を知らざれば、何を以てか天地に立たん」といわれ、帰ってから「六国史」を取り出して読んだ、とある。松陰は来原を「第一の知己なり」と述べる親友である。(出典:平成6年度京都大学附属図書館公開展示会図録『吉田松陰とその同志』)

巻2:中村百合三宛て。嘉永5年(1852)。『吉田松陰全集』(大和書房版)には、「中村百合三を送る序」として、第六巻詩文拾遺に収める。中村は長州藩儒中村牛荘の長男で、吉田松陰とともに江戸へ遊学し、のち藩校明倫館の教授となった。この文は、百合三の関東遊学を祝う内容のもの。(出典:平成6年度京都大学附属図書館公開展示会図録『吉田松陰とその同志』)

巻1: Shoin wrote this letter to Ryozo Kurihara(1829-1862)in 1852. Ryozo is the best friend of Shoin. In this letter,Shoin wrote that after he was pointed out of shortage of studying by Seishisai Aizawa(1782-1863),he read through Rikkokushi:Six National Histories.

巻2: Shoin wrote this letter to Yurizo Nakamura who had been studied in Edo with him. In this letter,he congratulated Yurizo on his coming to Edo.