2022-06-30
『御産七夜次第覚』『異國物語』『繪本異國一覽』を公開しました
附属図書館が所蔵する『御産七夜次第覚』『異國物語』『繪本異國一覽』を公開しました。
中院文庫の『御産七夜次第覚(ごさん しちや しだい おぼえ)』は、中院通村(なかのいんみちむら 1588-1653)による自筆資料で、朝廷における出産儀礼の覚書です。
中院文庫は故中院通規伯爵の旧蔵書です。中院家一門は国文学史上に顕著な業蹟を残しており、特に同家14代通勝(みちかつ 1558-1610)、15代通村は国文学に造詣深く、和歌の巧手として名声をうたわれ、近世国文学に大きく寄与しました。中院家歴世の朝儀典礼に関する書留、覚書等の記録が豊富であることは、この文庫の特色の一つです。
『御産七夜次第覚』
『異國物語』『繪本異國一覽』は江戸時代に刊行された民族図譜(万国人物図)の一種で、世界各国の人々の特徴を描いています。
これらの資料には、実在の国に加え、伝説上の国も登場します。
『異國物語』より、左から「女暮楽国(ちよほらこく)」「阿里車廬(ありしやろ)」「土麻国(とまこく)」「黒契丹国(こくけいたんこく)」
『繪本異國一覽』より「廣南國(かんなんこく)」
万国人物図については、『西夏文華嚴經』および「万国人物図」12タイトルを公開しました(2022-02-04)でも紹介しています。